26/11/2024
【静かにしていたら褒めましょう】は変?】
例えば、ワンコがクレートやゲージ内でよく吠えることに、飼い主さんがお悩みだとします。
このようなケースのとき、題名にある【〈静かにしているとき〉や〈静かになったとき〉に褒めましょう】と見聞きしたことがある方、挙手。
お、多くの方の手があがりました。
多くの方に信じ込まれつつあるこの【(上記に同じ)】ですが、僕は疑問を持っているのです。
というのは、往々にして、犬がクレートやゲージ内で吠えている理由は、要求しているから。飼い主さんに対して、「出して出して」、「ねぇねぇ!」、「おいっ!」などと気を引いているのです。このような時、犬の精神状態は、リラックスでなく興奮モード。落ち着けないモードですね。
少し言い方を変えれば、「飼い主さんの存在を傍に感じているときに落ち着けないモードに陥ってしまっている」のです。落ち着けないモードが長く続いてしまうことは、精神衛生上良くありません。交感神経が優位となっている状態で、身体には負荷がかかり、免疫も下がります。
飼い主さんがいると落ち着けない、交感神経オンに陥ってしまうワンコ、ずっとソワソワしちゃうワンコ、ソワソワさせられているワンコは、見方を変えると可哀そうとも言えるかもしれないのです。
このような考え方を前提にすると、落ち着けているモード、静かにできてるモード、副交感神経がオン、という状態は、大変貴重、大切、素晴らしいのです。
それなのに、飼い主さんを傍にして、せっかく犬が落ち着いて、リラックスできているのに、このときに褒めるとワンコの気持ちはどうなるでしょうか?
きっと、喜ぶ(喜んでしまう)でしょう。興奮、落ち着かないモードに切り替わるでしょう。リラックスできない事態にもなるでしょう。
また、犬が静かにしているときに褒められていると、犬は「あ、この時(静かに休んでいるとき)も構ってくれるんだ!!」と学習します。期待感が膨れ上がって要求吠えをしていたのが、ようやく期待感が静まり諦めて落ち着いてきたのに、今度は静かになったら褒められて、また期待感がムクムク上昇。気持ちの乱高下が甚だしい。休めない精神状態を作られてしまいかねない。
これでは、いつ犬は精神的に休めるのでしょう?
人間でも、家でも仕事に追われていつも仕事モードで休息が取れない人が可哀そうなのと同じく、飼い主の存在を気にして休めない犬は可哀そうかも。
ですから、本当に犬に優しいのは、【犬が静かなときは褒めてはダメ】、【放っておく】ことなのではないでしょうか?
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