中津動物病院

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30/11/2024
野生動物リハビリテーター養成講座を6月から始めて、月1回の講習会も、全身麻酔法まで進んできました。◎第6回講習会 11月24日(日) 講師の都合で当初の予定を変更して午前10時〜11時 鳥の全身麻酔法:イソフルレン吸入麻酔法とM-M-K注射...
29/11/2024

野生動物リハビリテーター養成講座を6月から始めて、月1回の講習会も、全身麻酔法まで進んできました。
◎第6回講習会 11月24日(日) 講師の都合で当初の予定を変更して
午前10時〜11時
 鳥の全身麻酔法:イソフルレン吸入麻酔法とM-M-K注射麻酔法の講演を中津が実施しました。
午前11時〜12時  担当:中津+野生動物リハビリテーター
無血手術の外科技術(悪性腫瘍時の断脚・断翼法)
局所麻酔法と薬物 ベノキシール、リドカイン、マーカイン
鳥の全身麻酔法:マスク麻酔導入、気管チューブの装管と固定、
イソフルレン吸入麻酔の導入と維持および注射麻酔の鳥の外科的麻酔期での管理と骨折整復外科手術の習得
麻酔下における開腹手術の基礎技術(切皮法・止血法)の習得

当院で救護で搬入された野鳥には不幸にして救命できずに死亡した鳥は、全て冷凍保存しています。彼らを今回の実習に供しました。徹底的に身体検査の重要性を実際の様々な野鳥で行いました。特に触診での骨格の健全性の確認や、関節の可動域・出血部位・出血斑の観察。
骨折部の触診で得た情報をカルテに記載してから、レ線像を撮影して、自分が想定した骨折の様態が、レ線像とどの位一致していたかを知ることは、触診の精度を上げるために非常に需要であることを認識してもらいました。
これまでの講習会では、鳥の死体を使って骨折を作成して、それを逆行性あるいは順行性に骨髄内へ固定ピンを挿入する練習を行ってきたところであります。今回は生体で、麻酔を導入し、これに整形外科的に、滅菌状態を維持しながらの整復手術実習に、参加者は非常に熱心に、真剣に取り組んでいただきました。

以下の数値はまだ確定したものでなく、臨床例を重ねて修正が必要である。応用に当たっては慎重さが求められている。ケタラールは麻薬に指定されている薬物で、使用にあたっては麻薬管理者免許証と麻薬施用者免許証が必要である。今回のハトについては動物の倫...
29/11/2024

以下の数値はまだ確定したものでなく、臨床例を重ねて修正が必要である。応用に当たっては慎重さが求められている。ケタラールは麻薬に指定されている薬物で、使用にあたっては麻薬管理者免許証と麻薬施用者免許証が必要である。今回のハトについては動物の倫理規定に基づいて取り扱われ、メタカム等を使用して先制制痛法で、少しでも痛みが軽減するように配慮されている。
鳥のM-M-Kバランス麻酔
ドミトール +ドルミカム +ケタラールこの③薬剤の混合注射
20μ/kg   0.2mg/kg   70〜80mg/kg(50gより小さい鳥)
ドミトール 50倍に生食水で希釈→20μ/ml
ドルミカム 5倍に生食水で希釈→100μ/ml
ケタラール 原液を50mg/ml使用
体重g ドミトール +ドルミカム +ケタラール
25 0.5μ(0.025ml) 5.0μ(0.05ml) 2.0mg(80mg/kg)(0.04ml)
50 1.0μ(0.05ml) 10.0μ(0.1ml) 3.5mg(70mg/kg)(0.07ml)
75 1.5μ(0.15ml) 15.0μ(0.15ml) 2.6mg(30mg/kg)(0.07ml)
100 2.0μ(0.1ml) 20.0μ(0.2ml) 2.0mg(20mg/kg)( 0.04ml)
200 4.0μ(0.2ml) 40.0μ(0.4ml) 4.0mg(20mg/kg)(0.08ml)
350 7.0μ(0.35ml) (0.7ml) (0.14m;) scでは鎮静効果のみ
◎350 7.0μ(0.35ml) ip (0.7ml) ip ケタミン3倍量(0.42ml)の 腹腔内投与ip で、良い外科的麻酔期を維持できる。
◎400 8.0μ(0.4ml) ip 80.0μ(0.8ml) ip 0.16×3=0.48ml ip

5倍に生食水で希釈→200μ/ml 原液(5mg/ml) 原液50mg/ml
500 10.0μ(0.05ml) 100μ=0.1mg(0.02ml) 5.0mg(10mg/kg)
(0.1ml)
1kg 20.0μ(0.1ml) 200μ=0.2mg(0.04ml ) 10.0mg((10mg/kg)
(0.2ml)
◎投与ルートの記載のない欄はiv あるいはioのよる投与で外科的麻酔期を短時間維持できる期待される量(実験的追試が必要)

◎ドミトール(塩酸メデトミジン1.0mg/ml) → 20μg/kg
50倍に生食水で希釈→20μ/ml
5倍に生食水で希釈→200μ/ml
◎ドルミカム(ミタゾラム 5mg/ml)   → 0.2mg/kg
5倍に生食水で希釈→100μ/ml
体重が500gを超える鳥には原液を注射。
◎ケタラール(塩酸ケタミン 50mg/ml → 70〜80mg/kg(50gより小さい)
それより重い鳥は5~10mg/kg  →原液を使用できる。

◎この3種の薬物は混合しても互いに反応しないので、混合注射(混注)できる。

麻酔実験1 2024/Nov/5
白脚環のドバト347g 以下薬物の皮下注射(筋肉注射)時の経過 05:31
350 7.0μ(0.35ml) (0.7ml) (0.14m;) scでは鎮静のみ
麻酔状況 
05:31 00:00 皮下注射 sc
05:36 00:05経過 アクビをして、動き鈍くなる。触っても逃げない。起立している。
05:37 00:06 目をつぶり始めた。横臥させようとしても起き上がる。
05:38 00:07 経過 05:38 頭と首の脱力が始まったが、嘴は床につかない。伏せになった。
05:50 00:19経過 05:50 頭は完全には下がらない。明らかに疼痛反射はある。鎮静効果のみ確認
06:10 00:29経過 触ったら動く。目もぱちぱちしている。覚醒が始まっている。
06:33 01:01 経過 疼痛反射で翼をばたつかせる。刺激がないとまた眠っている。
覚醒は時間経過で滑らかに推移し、ケタラール単独投与時の覚醒期の翼のはばたき騒擾は見られなかった。
反省点:この投与量はおそらくivでは良好な麻酔経過を辿ると推察されるがscでは鎮静効果のみであった。今後は、血管内へのio=iv両者ともに、追試する必要がある。

麻酔実験2 2024/Nov/12
黄脚環のドバト347g  適度な麻酔効果を得るために、投与法が容易な腹腔内投与intraperitoneal : ip 法で投与した。 

体重g
350 ドミトール(0.35ml) ip ドルミカム(0.7ml) ip ケタラール
(0.42ml) ip 3倍量で、良い麻酔状態維持を期待。
00:00 12:35 ip (intra-peritonial)
00:02 12:37 静かになって動かない。
00:03 12:38 頭部を後ろに引いて,そり返る。まもなく、横臥する。
00:04 12:39  疼痛反射あり(足指をつねると動く)。
00:05 12:40 疼痛反射はかなり鈍くなってきた。
00:06 12:41 脚の脱力
00:07 12:42 疼痛反射(−)外科的麻酔期に入ったT41.3 P 114 R60
つねると呼吸が速くなるので、この段階では、
局所麻酔(ベノキシールあるいはリドカイン)の併用が望ましい。
00:47 13:17 T40.2 P 90 R54 良好な外科的麻酔期の入り、90分程度維持できた。

覚醒は時間経過で滑らかに推移し、ケタラール単独投与時の覚醒期の翼のはばたき騒擾は見られなかった。3時間経過後には起立可能となった。
◎もし、早期に覚醒を期待したい時のドミトールの拮抗薬のアンチセダンの投与量は
与えたドミトールの5倍量imである。約5〜10分で効果を発現する。
麻酔実験3  尺骨の順行法での骨髄ピン挿入とESF pin2本を立てて、互いに結合するIM-EFS Tie-in 法による脛足根骨骨折の整形外科
的手術。
消毒すべき器具は1mm・0.9・0.8・0.7mm キュルシュナー鋼線、18Gの針で穿孔
一番細いEFSピン2本とチャック、鋼線カッター、歯科用レジン・即時重合レジン、鋼線を曲げるラジオペンチ2本、vetwrap 抜いた羽毛をつけておくガムテープ
実験2と同じ投与量で、7分後には手術可能となる。5分過ぎから、翼角部の羽毛を抜き始める。Meauで消毒して、

18Gの針で尺骨遠位関節面から穿孔
鎮静が効いてから、膝関節周囲と踝関節の羽毛を引き抜く。
脛足根骨の近位端(膝関節)の正面に2つの稜が触知できる。

ボスミン液を綿棒でこの膝関節面に塗布して不要の出血を予防する。

内側の高い方の稜から、18Gの針で尺骨遠位関節面から穿孔。
踝関節に向かって骨髄内を進む。このとき針先が骨髄内壁のザラザラ感を感じられるときはうまく刺入できている。また、ハブから骨髄内の血液が流出する。

針先は踝関節の後面を狙って刺入する。
脛足根骨の走行をよく触知しておくこと=筋肉の下の骨の走行を皮膚を通して把握。

ハト位の体格の鳥では、関節面の骨緻密質の硬さをそれほどでなく、回転を多くして削りながら、強い力では押し込まない方が思った位置にうまく穿孔できる。
レ線像で、刺入点は関節面に案外近いことが判る。多くの失敗は、深い関節面から刺入して、膝後面に貫通することである。赤・緑・青の矢印方向では、刺入した針先が骨髄内面のザラザラ感が触れないので、うまく入らなかったことが判別できる。
この症例では0.9mmのキュルシュナーを使った。写真からわかる様に、湾曲したこの骨の内腔を直線的に貫くには、ほぼ理想的な太さであることが判る。
3mm以上の太いキュルシュナーの使用症例では、IMピンの折り返し操作に大きな力が要るので、困難を伴う。

骨髄に通じる穴ができたならば、18Gの針を抜いて、一気に、キュルシュナー鋼線に置き換える。このとき皮膚が動かない様に短時間で、穿孔部位を探り当てる必要がある。

キュルシュナー鋼線の鈍端側から挿入する。その先が骨髄の内壁に触れて、ザラザラ感を確認できること。遠位骨髄腔端まで挿入

触診で骨幹部を触知して、IMピンに当たらない位置で、刺入し、対側の緻密質を貫いて、わずかに出たのを触知すること。

IMピンを曲げるときは少し引き抜いて、その部で、ペンチで固定して、湾曲する。再びこのピンは深く挿入する。

即時重合レジンが十分に固化してから、ワイヤーカッターで整形する。
レ線は手術状況がよくわかる様に撮影姿勢を工夫すること。

VETWRAPで装置全体を保護する。抗生物質と鎮痛剤の投与
術後管理:麻酔による代謝の低下で、体温が低下しているので、乾燥したタオルで緩く包んで、起立する2時間ほどは保温に努める。また、術中の不感蒸泄と術前の絶食と絶水に対応するために輸液も実施する。ハトでは10mlの生食水か、輸液開始液を、左右の膝前の皮下に分けて注射する。

2024年11月27日 西成区玉出中公園で動けずに居るところを発見されたオオコノハズクが搬入されました。体重は118g を表すキールスコアKS3で普通でした。身体検査で、口内出血があり、顔面の打撲か、全身の打撲が疑われました。前者では、嘴・...
28/11/2024

2024年11月27日 西成区玉出中公園で動けずに居るところを発見されたオオコノハズクが搬入されました。体重は118g を表すキールスコアKS3で普通でした。
身体検査で、口内出血があり、顔面の打撲か、全身の打撲が疑われました。前者では、嘴・顔面骨特に眼窩を構成する骨あるいは頭骨に損傷がある時、口内出血が観察されます。また、頭骨の打撲では脳浮腫に付随する瞳孔の左右非対称が頻発します。後者では外力が骨格全体に衝撃を与えて、肋骨間に入り込んで固定されている肺が損傷を受け出血して、口内に赤血球が現れます。この鳥は、鎖骨と烏啄骨は触診で健在でした。鎖骨は胸骨近位端の付着する首の付け根にV字型の弾力のある骨です。翼の基部に外力が及ぶと鎖骨はその弾力性で骨折を免れても、その内側にある烏啄骨が損傷を受けて、さらに胸郭にまで力が及ぶと、胸郭の最上部が損傷して肺出血し、口内に赤血球が現れます。
◎この鳥の検眼では瞳孔径の左右の不同はなく、神経症状も皆無であるとところから、頭部の打撲は免れた様です。口内の出血量は2回目の綿棒による採材では、すこし赤くなる程度で、出血は持続していないと推察された。行動の観察で骨格にも異常はなく、破行もなかった。
◎治療:抗生物質:PIPC,止血剤:リカバリン、肝臓の保護:ミノファーゲンCとパンテノールを輸液開始液に混じて2ml皮下注射した。犬のi/dペレットにコオロギとミルワームの粉末を混ぜて流動状態にして2mlを経管投与した。その後は段ボールで作った収容箱に入れて安静に努めた。経管投与は4〜5時間おきに2〜3ml与えた。一回も吐かずによく受け付けていた。
◎経過:次の日には警戒音の嘴の打ち付けるカチカチという音も出せるようになり、保定時には緊張して凝視できるようになってきた。まだ自ら採食しないが、経管投与は一回量を4mlまで増やせている。採餌するようにピンクマウス1、ミルワーム5、解凍したコオロギ7を器に入れ与えている。体重は126g で昨日よりも8g増加した。今のところ自分からは餌を取ろうとしていない。

16/10/2024

久しぶりの投稿になります。
2024年9月4日にイギリスの大手一般新聞であるthe guardian紙に発表された記事に、世界中の野鳥が鳥インフルエンザで大打撃を受けていると報じていました。その翻訳文です。一部訳者の解説や意訳部分があります。https://www.theguardian.com/environment/article/2024/sep/04/forgotten-epidemic-with-over-280-million-birds-dead-how-is-the-avian-flu-outbreak-evolving

◎忘れられた伝染病:2億8000万もの野鳥の死をもたらした鳥インフルエンザが如何に広がってきたか。

新しいデータは南極大陸の絶滅危惧種にも広がっていたことを明らかにした。今のところ生物多様性や農業や人々の健康に対するH5N1のリスクに関する調査はほとんどされていない。

2021年10月までに2億8000万もの野鳥が死んだ。高病原性のH5N1ウイルスによる鳥インフルエンザは養鶏業を破壊し、この数十年の間に世界の野鳥の生息数を過去の例を見ないほど酷く減少させた原因になっている。
数百万の死んだ野鳥の中には数万の絶滅危惧種や固有種が含まれている、そして哺乳類も数万頭が同じ様に死亡している。Nature Communicationsが本日発表した新しいデータはこの地球の最南端まで、この疾病が拡散したことを立証している。それは南極大陸で、そこではゾウアザラシとオットセイが大規模に死亡していることが明らかになっている。この発生はオセアニア大陸以外の全ての大陸に感染が広がたことを意味している。地球規模的な生物多様性や農業システムへの衝撃はそれほど調査されていない。また人々の健康に対する潜在的なリスクもこれに含まれる。鳥インフルの影響の大きさに人々は気づいているとは私は確信が持てないと、ウイルス学者で、Weybridge, Surrey.にあるAPHA(英国動物と植物の健康機関)で教授を務めるAshley Banyardは危惧している。新聞の第一面に載せる価値のあるニュースではまだないと認識されている。
専門家はこの疾患に関する新しい知見の競争中で、理解ができたところで次に進むつもりの様だ。我々は安閑とはしていられない。我々は継続して監視し続け、そして鳥インフルエンザウイルスからの脅威を追跡することを明確にする必要があるとBanyard.は続け、何処で急に病勢が悪化するのかを予知することは私にとっては殆ど不可能であると。ベルファーストのクイーンズ大学のウイルス学准教授のConnor Bamford博士はさらに驚くべきことがあり、それはウイルスにとって極めて大きな空白部が人々の間に存在することであると述べている。訳者注:この意味はヒトの高病原性ウイルス感染症(H5N1型)がヒト同士の感染が始まっていないので、ヒト間で感染が起こると、昔のA型香港風邪(H3N2型のウイルスでは1968年に流行した香港風邪が有名なのでA香港型と呼ばれ、世界的に大流行しました。新たな世界的伝染病としてのH5N1型インフルエンザの流行をいつ起こるかと懸念している状況です。
「鳥インフルエンザの重要性が一般の人々に十分に認識されていないと思います」と、英国動植物衛生庁(APHA)のウェイブリッジ研究所の主任著者であるアシュリー・バンヤード教授は述べました。「一面トップニュースにはなっていません」
専門家たちは、この病気についてより多くのことを解明し、次にどこに広がる可能性があるかを理解しようと急いでいます。「油断はできません...鳥インフルエンザウイルスの脅威を継続的に監視し追跡していく必要があります」とバンヤード氏は言いました。「どこで何が起こるかを予測するのはほぼ不可能です」クイーンズ大学ベルファストのウイルス学助教授であるコナー・バムフォード博士は、さらなる驚きがあるかもしれないと述べました。「ウイルスにとって残された大きな空白の一つは、人間の集団です」
◎それはいかに始まったか?
死亡原因になる鳥インフルエンザの変異は25年前に遡る。高病原性ウイルスのH5N1は1996年中国で最初の報告があった。その時はガチョウの農場で発見された。この重篤な疾患と死亡をもたらす高病原性ウイルスの起源は養鶏場に辿り着いた。
鳥インフル株2,3,4,4bの歴史は、我々が野鳥の大量死に気づく以前にたどり着く、とBamford.は述べた。ある事柄は2021年に起こった様にも見える。それは2021年に世界的に鳥インフル株に優勢変化が起こり、そして現在では高病原性と高度の伝染性を有する株になっている。.
◎鳥インフルの発生状況はどうなっているか?
鳥類学者のピーター・ストロナックは、英国で繁殖鳥類の個体数に起こりつつある災害を目撃した最初の人物の一人でした。2022年5月11日に彼はスコットランドのLittleferryの海岸を歩いている時に、いつも彼はよくこの海岸を歩いていて、頭上を飛び交う野鳥を観察していただが、その日は違っていて、最高潮位の波打ち際で、線状に鳥の死骸が散乱していた。
ストロナックが数えたところ、総数で72羽で、その中にはツノメドリ・ウミガラス・キタオオトウゾクカモメが含まれていた。このウイルスは17の異なる種類の野鳥を殺していた。越冬種よりも夏季に見られる鳥(繁殖期)では数種が初めて死んで発見された。これは極めて異常な事態であると彼は述べた。
異常な発見
この発見が特に注目すべき点は以下の通りです:
1. 複数種の同時死: 通常、夏季に複数の鳥類種が同時に大量死することは稀です.
訳者注:ボツリヌス菌毒素による集団死は酷暑が続く夏季に、海鳥が大量死することで知られています。
2. 季節外れの出来事: 一般的に、このような鳥インフルの大量死は越冬種に見られる現象ですが、この場合は繁殖期の鳥類に影響が出ていました。
ストロナックは、「これは非常に異例なことです。何か問題が起きていることを示唆しています」と述べてい
◎鳥インフルエンザの影響のよる被害はどの程度あったか?
この出来事は、後に鳥インフルエンザの大規模な流行の始まりであることが判明しました。この流行は:
2021年10月以降、2億8000万羽以上の家禽類の死亡や大量殺処分を引き起こしました。野生の鳥類の死亡数は数百万羽に上ると推定されています
320種類の鳥類と多数の哺乳類種に影響を与えました
この鳥インフルエンザの流行は、数十年来最大かつ最速の鳥類の損失を引き起こし、特に長寿命の海鳥種の回復には数年を要する可能性があります
「季節が進むにつれて『すべてがエスカレートしていった』とストロナックは述べた。漁師たちは遠く海上で鳥の死骸を報告していた。『簡単な計算をしてみると、膨大な数の鳥が関係していることがわかり、誰もそれを監視していなかった』。これに続く数ヶ月で海鳥の数万羽が死亡した。このウイルスはヨーロッパの夏を生き残り、そして急速に世界中へと、渡鳥の飛行ルートに沿って拡散した。
◎犠牲鳥の数はどの位に登るのか?  
鳥インフルエンザは、数十年来で最も重大かつ急激な鳥類の減少を引き起こしました。長寿命の海鳥種の中には、回復に数年を要するものもあると考えられています。世界動物衛生情報システムのデータによると、2021年10月以降、2億8000万羽以上の家禽が死亡または大量殺処分されました
。野生の鳥の死亡総数は正確には分かっていませんが、数百万羽に上ると推定されています
。この病気は海鳥に特に大きな打撃を与えました。例えば:英国では、カツオドリの個体数が25%減少し、ウェールズでは54%も減少しました。スコットランドでは、オオトウゾクカモメの個体数が76%も減少しました。アルゼンチンでは、1万7000頭以上のミナミゾウアザラシの子が死亡しました
ペルーでは、10万羽以上の野鳥が死亡しました。
海鳥は通常1年に1〜2羽の雛しか育てないため、このような大規模な損失からの回復には長い時間がかかると予想されます
気候変動や乱獲による餌不足など、他の脅威も相まって、多くの海鳥種の存続が危ぶまれています
Svalbard Barnacle geese(スヴァールバルド・バーナクル・ガチョウ)は、北極とイギリスの間を移動する渡り鳥
地理的分布が限られた鳥類の種において、特に破壊的な影響を及ぼしています。2021年冬の最初の大規模な発生は、ソルウェイ湾のスバールバル諸島のシロエリガンの間で起こり、少なくとも13,000羽が死亡しました。これはこの種の世界の個体数の3分の1に相当します。
この出来事は、限られた地理的範囲を持つ鳥類種の脆弱性を浮き彫りにしています。スバールバル諸島のシロエリガンの例は、局所的な大量死が全体の個体数に与える深刻な影響を示しています。地理的分布と種の脆弱性
地理的分布が狭い種は、一般的に以下の理由で脅威に対してより脆弱です。限られた生息地: 狭い範囲は、利用可能な生息地が少ないことを意味し、環境の変化や破壊に対する耐性が低くなります
個体数の集中: 限られた地域に集中して生息するため、局所的な災害や病気の影響を受けやすくなります。
遺伝的多様性の低下: 小さな個体群は遺伝的多様性が低くなりがちで、これが適応能力を制限する可能性があります。スバールバル諸島のシロエリガンの事例は、地理的分布が限られた種が直面するリスクを如実に示しています。全体の個体数の3分の1が失われたことは、種の存続に重大な影響を与える可能性があり、保全活動の緊急性を強調しています。
2022年の3月にはギリシャで、2200羽以上のダルメシアンペリカンが死亡。これは言い換えれば南東ヨーロッパの生息数の40%に相当する。キタトウゾクカモメの大きな繁殖地の英国では、2月に公開された研究によれば、調査した範囲内で、その3/4を喪失(死亡)した.
欧州を横断するサンドウィッチアジサシは2万羽以上が2022年の繁殖期に死亡した。北西欧州の生息数の17%に相当し、繁殖コロニー幼鳥の殆ど全てが(このウイルスで)殺された。合計すると、320種以上の鳥類と数ダース以上の哺乳類が殺されたことになる。、
このウイルスはどうの様に拡散していったのか?
一羽の感染鳥は、その糞便・粘液・血液・唾液中に存在するウイルスで、100羽以上に感染を広げる可能性がある。茶匙1杯の糞便中に存在するウイルス禽舎内の全ての鶏と七面鳥を殺すのに十分な量が含まれていると、専門家は話す。この時の死亡率は100%に近い。
どの地域でウイするは検出されるか?
豪州とニュージーランド派や野鳥間では鳥インフルの発生は未だ見られていない。2021年11月には、北米で初めての症例がニューフォンドランドで記録された。カナダにおいては東大西洋の飛行ルート沿いに北欧州から渡鳥が多分運びこんだ。2022年の中頃までに野鳥の本疾患の230症例以上が報告されてきた。これは本疾患が全域のカナダと米国に拡散してしまった。
2022年10月には南米に到達した。資料によると、三つの独立したルートがある様だ。6ヶ月以内に6000kある大陸の伝搬し、2023年4月にはTierra del Fuegoに到達した。その結果50万羽以上の野鳥が南米で死亡した。
2023年10月鳥インフルは亜南極圏のSouth Georgia島に到達した。ほとんどがSouth Georgiaに生息しているが、南極圏の10種類の哺乳類が死亡した。これにはオットセイ、ゾウアザラシとゼンツウペンギンが含まれる。
研究者は警告している。それは巨大な地理的ブラックボックスが有り、よく見ればそこには確かに存在しますが、そこには野鳥に鳥インフルがあるかどうかはまだ知られていない。特にアフリカとアジアである。
アジアとアフリカで何が起きているのかはかなり不明確です。よく見れば確かにそこにありますが、十分に追跡されていません」とバムフォードは述べました。バングラデシュとカンボジアには固有の株が存在します。日本ではハシブトガラスで最近の症例が記録されており、韓国ではオオハクチョウで報告されています。西アフリカと南アフリカの研究では、そこでの症例が確認されています。2022年1月以降、ブルキナファソでは133件の発生が記録され、そのうち3件は野鳥でした。2023年初頭には、セネガル、ガンビア、ギニアビサウで数千羽の海鳥の死亡が記録され、カスピカモメ、オオアジサシ、ズグロカモメなどが含まれていました

他の動物についてはどんな状況でしょう?
南アフリカでは、鳥インフルが原因で哺乳類の大量死がある。2万羽以上の南米のアシカがチリとペルーで死亡しています。これはこの地域の9%に相当する数です。1万7000頭のミナミゾウアザラシの幼獣がアルゼンチンで死亡している。これは2023年にこの国で生まれた幼獣の96%に相当。
この数はアザラシの全世代を合わせた数に相当します。彼らは成熟するのに少なくとも3年はかかるのです。今年の3月には、鳥インフルはアメリカの牛から感染が始まった。鳥インフルが牛から見つかったのは初めてで、群の数で100以上が感染した。多分それ以上感染したかもしれないが、未だ報告がない。
牧場近くの養鶏業の調査では症例の報告があり、これはウイルスが鳥類に舞い戻って拡散していることを示している。納屋に住み着くネコやネズミのウイルス検査でH5N1陽性であった。これは彼らが野生界に農園のウイルスを拡散させているかも知れない。

鳥インフルエンザの蔓延はヒトへのリスクはそうでしょうか?
H5N1鳥インフルエンザウイルスの拡散と人間への脅威が高まっています。主なポイントは以下の通りです:
ウイルスの拡散
• 養鶏場近くの家禽でも感染例が報告され、ウイルスが鳥に逆流している可能性があります
• 納屋の猫やネズミもH5N1陽性となっており、農場外の環境にウイルスを広げる可能性があります。
人間へのリスク
• CDCの報告によると、ウイルスが進化するにつれて人間への脅威が高まる可能性があります
米国では9例のH5N1ヒト感染が確認されており(症状は比較的軽度)、さらに増加すると予想されています。
CDCの主任次長は「牛の感染が増えるほど、人間の感染リスクも高まる」と述べています。
世界的な懸念
• 国連保健機関の主任科学者は、鳥インフルエンザのヒトへの感染拡大リスクを「非常に懸念される」と表現しています
現時点でH5N1のヒト間感染の証拠はありません
しかし、過去20年間に動物との接触で感染した数百例では、致死率が50%を超えています。
専門家は状況を注視し、ウイルスの変異や感染拡大の兆候を監視しています。
。公衆衛生当局は予防措置を講じていますが、一般市民も適切な予防策を取ることが重要です
次に何が起こるか?
2023 年10月に鳥インフルは南極圏に到達した。そして研究者はSouth Georgia.島で数百に昇る死体をカウントした。しかし広大な地域の割には、ほん少しの肉眼での調査に過ぎない。我々が調査した死体数は実際に死亡した数のほんの一部に過ぎないかもと、BAS(英国南極調査隊)所属の鳥類生態学者のNorman Ratcliffeは述べている。彼はSouth Georgia島のペンギンや海鳥を研究してきた。
このウイルスはゼンツーペンギンやキングペンギンも殺してきたが、死亡数は比較的少なかった。これは楽観視する根拠になっている。
ジェンツーペンギンやキングペンギンで死亡例が出ているものの、ペンギンの被害は比較的小規模にとどまっています。「楽観的な見方をする理由があります。最初の症例を見たときに懸念したほどひどい状況ではありません」とRatcliffeは述べています。一般的に、ウイルスは宿主を殺さない方向に進化します。時間とともに、より危険性が低く、より伝染性の高いものになる傾向があります。このウイルスはすでに世界中を巡っているため、オセアニアを除いて新たに広がる地域はほとんどありません。Bamfordによると、「高病原性鳥インフルエンザウイルスの将来を予測することは、この分野が直面する最大の課題の1つです」。「前シーズンに感染して生き残った野鳥の間で免疫が構築されたため、今シーズンの影響は少ない可能性があります。しかし、ヨーロッパの鳥類でウイルスが散発的に検出され続けているため、さらなる発生を予想すべきです」

訳者の結びの言葉
鳥インフルエンザが環境に蔓延すると、今のところヒトへは感染しないが、ウイルス数が多くなればなるほど、変異してヒトへの感受性を獲得する可能性が大きくなります。やがてヒト〜ヒト間の感染が爆発的に起こり、数百万人がこの新型インフルエンザ(H5N1型)で死亡することを研究者が懸念しています。今野鳥たちが我々人類に警告を発しています。皆様これを深刻に受け止めてください。

30/06/2024

第7回野生動物リハビリテーター養成講座の1回目の講習会が6月30日無事終了しました。
皆様熱心に受講と実習して頂きまして、準備した側としては有り難く感じています。反省点としては、
1皮下注射は採血の前段階の技術として練習して頂きましたが、注射中はシリンジを持っている手がフラつかないように、どこか動かない指に沿わせるとか、シリンジの下の風切りバネに押しつける等の工夫が必要です。右翼からの採血では、風切り羽根を押さえている親指に当てておくとシリンジは安定します。左翼からの採血時には人差し指で駆血して、親指にシリンジを押し付けておく等で固定できます。鳥の姿勢や種類で、上腕骨の長さが異なりますので、臨機応変の対応が必要です。採血時にシリンジが固定できてないと、刺入した針先が前後や左右に揺れて、血管壁を切ってしまいますから、シリンジの固定ということはうまく採決を完了する必須技術です。次回は実際に採血し、血液分析をして頂きます。
2強制給餌時の挿管ですが、頸部を前方に伸展させながら,挿管することは、皆様うまく出来ていました。挿管中は管を時々抜き差しして、いつも滑らかに動くことを確認しながら、徐々に進めます。これは稀に、管がU字に曲がって出てくることがあるのを防ぐ技術です。すっかり全長を挿管できたなら、注入直前にも、もう一度抜き差しして、滑らかに動くことを確かめましょう。流動食注入時にもし逆流してくるならば、即座に頸の保定を解除して、自由に頸を振らせると、誤嚥することはありません。一定量注入し終わったソノウを優しく触診して、注入量とソノウの膨らみ具合をいつもチェックしておくと、保護時の採食量や、飲水量が推定できます。
投与量の適否は翌日の定時の体重測定から判定します。救護過程にいる鳥は、少なくとも体重減少の無いように、逆に、増加しているような管理が望ましいです。減少している時は、一回量を増やすか、投与回数を増やす等で改善を図ります。
38字包帯法は翼の動きを止めて、使わせないための包帯法です。保護時に翼に大きな外傷や骨折がある時は、消毒が済み次第、それ以上の翼の動きを規制するために8字包帯法をして救護施設に搬送します。この包帯法の欠点は上腕骨骨折ではその動きを最小化できません。サギ・ケリ・セイタカシギ等の脚が長い鳥では、8字包帯に加えて更にbody-wrap法で、8字包帯の上から脚の頭側を通して体に軽く包帯を巻きつけます。この時、竜骨突起を背側に押し付けることになり、呼吸抑制が起こりますから、指1本くらい入る余裕が必要です。実習して頂いたハトのような脚の短い鳥は、このbody-wrapに爪を引っ掛けて歩けなくなりますので不適です。

非常に珍しいカタツムリを発見しました。2024年6月29日早朝の4時50分ごろ、前夜から降り続いていた大雨の後の、雨上がりの、大和川河口から5km標識のある地点のすぐそばの濡れた道路上をゆっくりと這っている白いカタツムリを見つけました。カタ...
28/06/2024

非常に珍しいカタツムリを発見しました。
2024年6月29日早朝の4時50分ごろ、前夜から降り続いていた大雨の後の、雨上がりの、大和川河口から5km標識のある地点のすぐそばの濡れた道路上をゆっくりと這っている白いカタツムリを見つけました。カタツムリのアルビノと思われます。写真2枚と動画に収めました。

トウネンの救護令和6年5月25日 野鳥の会大阪支部長さんのグループが大阪湾の南港野鳥園近くの新島で野鳥観察中に、トウネンが両脚先だけを、放置された粘着物質の中に埋まって動けなくなっているのを発見し、ナイフで、この粘着物質を、脚を含めて四角く...
31/05/2024

トウネンの救護
令和6年5月25日 野鳥の会大阪支部長さんのグループが大阪湾の南港野鳥園近くの新島で野鳥観察中に、トウネンが両脚先だけを、放置された粘着物質の中に埋まって動けなくなっているのを発見し、ナイフで、この粘着物質を、脚を含めて四角く切り出して救出した。そして直ちに当院に搬送されてきました。トウネンの成鳥で、通常27gとされていますが、いつも見慣れているブンチョウ程度の大きさで、図鑑でしか見たことがないので、写真からのイメージよりも、はるかに小さい印象でした。かなり衰弱していて、目は半開きで、両足にはブロック状のものに拘束されています。そこで、輸液開始液のブドウ糖加等張性リンゲル液の1.0mlを体温程度に温めて、29Gのシリンジで胸部竜骨突起付近に皮下注射しました。保護された野鳥の多くは救護時には、10%程度の重度の脱水があると言われています。この先制的な輸液療法が、後々良い結果をもたらすことになります。粘着物質は半透明で、消しゴムのような弾力があり、乾いた手指にはよく粘着します。そこで、市販のベビーパウダーをこれにまぶして、粘着性を取りながら、大きな塊を少しずつハサミ等で取り除きました。脚指に近いところは、リングピンセットを用いて、慎重に少しずつ取り除いていきます。指は伸ばした状態で取り込まれていました。粘着性はそれほど激しくなく、皮膚からは容易に剥がれました。このパウダー以外に物は必要ありませんでした。片足には最初15分位かかりましたが、もう片方の脚は要領も判ったので、5分くらいで脚の全ての付着物質は除去できました。自由になった脚は、当初は指を伸ばしたままで、動かせませんでしたが、数分の時間経過で次第に指先も動き出し、やがてよろけながらも立ち上がれました。よく見ると、嘴の先端にも粘着物質が付着していて、嘴は開けない状態でしたが、これもうまく取り除けました。いこれ以降の症状の急速な改善は、最初に注射した輸液の効果と思われます。分単位で、症状の改善が見られ、立ち上がり、歩き始め、足取りも早くなり、餌をつつくような動作を見せ始めたので、小さな器に水を入れて与えると、自らよく飲みました。またミルワームを与えましたが、食べませんでした。そこで、EmerAid社の魚食性鳥用のIntensive Care Piscivoreを薄く溶いて経管投与しました。 急速な改善を見せたので、搬入の皆様にお願いして、保護地に近い場所での放鳥を依頼しました。彼らは南港野鳥園で放鳥してくれました。
その報告を原文のまま、記載します。
箱から出すと、ゆっくりと歩き出して、すこしぎこちない感じで心配しましたが、
小さな澪筋を泳いで移動し、そのまま飛んでいくかと思えば、水辺に戻り、
目の前で水浴びを始めました。
中津先生のところでもケージ内に入れた容器に飛込んで水浴びしようとして
いましたが、よほど早く水浴びしてさっぱりしたかったのかと思われます。
水浴び後は軽く羽繕いして、ヨシの繁みの中にしっかりと歩いていきました。
 南港ウェットランドグループの高田博さんによると翌日には、南港にいた
トウネンが全く見られなくなったということで、23日の夜の間に仲間に合流して
北の繁殖地(カムチャッカ方面)に旅立ったものと思われます。
 本当にタイミングよく救護でき、よかったです。ありがとうございました

トウネンは、あの小さすぎる体で数千キロの旅をする”渡り”をする鳥なんですね。間に合ってよかったです。この症例のようにごく短時間で放鳥にまで持っていけるのは、ガラス窓への衝突による頭部打撲で、短時間で回復する鳥は稀にいますが、このくらい短いとヒトへの慣れも生じません。これからもこうありたいですね。

第7回野生動物リハビリテーター養成講座に、たくさんの方々からご応募いただきました。定員に達しましたので、締切させていただきます。4月6日午後5時。第7回野生動物リハビリテーター養成講座 開催要領野生動物リハビリテーター養成講座に関する重要な...
17/03/2024

第7回野生動物リハビリテーター養成講座に、たくさんの方々からご応募いただきました。定員に達しましたので、締切させていただきます。4月6日午後5時。

第7回野生動物リハビリテーター養成講座 開催要領
野生動物リハビリテーター養成講座に関する重要な変更があります。
開催日の変更について、初回開催日を5月26日とありますが。これを6月30日に変更します。しかし油汚染海鳥救護講習会は第3回に変更し、日時は同じです。以下順次後ろへずれて開催します。最終の第7回講習会最終日曜日ですとあまりにも年末過ぎて、皆様お忙しいと思われますので、 12月22日(日)とします。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。中津

以下は訂正したものです。

 傷病野生動物が発見された現場へ派遣された際に、取るべき救護に必要な技術と知識を習得し、搬入された救護施設での治療技術と野生復帰のノウハウを習得した野生動物リハビリテーターを育成する為の講習会です。救護される野生動物は99%が鳥類ですので、本講座は、鳥類に関する最新の獣医学が修得出来ます。獣医師、動物看護師、野生動物救護に関心のある一般市民が参加できます。実習は動物愛護と倫理に充分配慮して行なわれます。参加希望の方は下記のNPO法人”野鳥の病院”(中津動物病院) [email protected] まで、 氏名、住所、メールアドレス、電話番号、資格の有無(獣医師、動物看護士、理学療法士、医学に関する資格、ペットに関する資格、一般市民等)をメールで送って下さい。参加費用は1万円です。受講の申し出を受け付けた旨の当方からの返信メールに受講費用の振込先を御知らせ致します。各講習会と実習に確実に参加出来る方の応募をお待ちしております。全課程修了者にはNPO野鳥の病院から野生動物リハビリテーター認定書を発行します。
原則として、各月の最終日曜日 計7回開催します。
午前10時に開講し2時間の講演、午後1時からは3時間の実習、終了時間16時。遠方から御参加の方が居られますので、この時間は厳守します。印刷物を減らすために、全ての資料はUSBメモリーに入れて差し上げますので、USBを読み込める、使い慣れたパソコンをご持参下さい。昼食は各自ご用意願います。実習できる施設の関係で受講生は10名を想定しています。獣医師・動物看護師を優先させていただきます。余剰の席がある時は一般市民の方の参加を認めます。
第3回講習会の8月24日(土)と25日(日)開催の油汚染水鳥救護技術講習会はNPO野生動物救護獣医師協会(WRV)が東京日野で毎年秋に開催しています当該講習会(環境省規定を満たす救護講習会)をすでに受講された方、あるいは2024年度中に当該講習会を受講予定の方はカリキュラムが全く同じなので、御申し出下さい。第3回講習会を受講したものと認定できます。講義内容は進み具合で第5回、第6回、第7回の内容が変更になることがあります。
◎今回は鳥類の全身麻酔法の実習を初めて企画しています。既に野生動物リハビリテーターの資格をお持ちの獣医師と動物看護師もご参加のお申出を頂ければ実習できます。参加料はいただきません。獣医師が麻酔を導入し、手術を開始したなら、その後の麻酔管理は動物看護師の重要な技術ですのでご参加をお待ちしております。
開催場所:中津動物病院です。大阪府堺市堺区少林寺町西2-2-15
駐車場はあります。
共催;WRV(NPO野生動物救護獣医師協会)東京本部・大阪支部、
指導:中津動物病院職員(獣医師、動物看護師)、先輩野生動物リハビリテーター諸氏(獣医師・動物看護師・看護師・理学療法士)。

☆日程と講演予定の講師陣
◎第1回講習会、6月30日(日) 野生動物救護関連法規と救急処置
1大阪府における野生動物救護と関連法規について。
  大阪府動物愛護畜産課 野生動物グループ(交渉中)
2野生動物救護における獣医師法と現場に置ける救急処置について:中津
3実習:野外での動物の保定法、現場で処置すべき症状と処置法、
◎包帯法=各種包帯法 (環行帯、螺旋帯、折転帯、亀甲帯、麦穂帯) の習得
採血法、骨折局所の取扱と固定法
指導 : 野生動物リハビリテーター
◎第2回講習会7月28日(日)
1 10時から11時:演題:大阪で救護が想定される鳥種、講師未定
2 11時から12時  野生動物救護の基礎知識:講義:獣医師 中津 賞
3 実習:13時から:指導 野生動物リハビリテーター
1救護に必要な基礎技術、鳥種の同定と食性の理解
2給餌時の鳥の保定法 各種強制給餌法
3 脱水の判定と輸液法。

◎第3回講習会、8月24日(土)と25日(日)、
油汚染水鳥救護技術講習会(環境省規定を満たす救護講習会)
◎8月24日(土) 午後13時開始  
1油流出事故に関する基礎知識 午後1時〜3時、
海上災害防止センター・現在交渉中
2大阪湾で被害が予想される生息数の多い水鳥の生態 (1時間)
水鳥の種類、生態、生息状況、被害影響調査法
WRV事務局長 箕輪 多津男博士
◎8月25日(日)午前10時から
講義:油汚染水鳥の救護法:中津
実習:油汚染救護施設での被害鳥の受け入れ・身体検査から、採血法 血液分析 油除去法、洗浄・乾燥法、
実習担当:中津+大阪野生動物リハビリテーター諸氏
◎第4回講習会、9月29日(日)、
1救護技術の詳細について 講義と実習:中津+リハビリテーター
創傷管理と各部位の包帯法、骨折部位の固定法、翼の固定
その他の現場で対応法 搬送法と搬送中の注意、採血法
鳥インフルエンザキットによる簡易診断法、
◎第5回講習会 10月27日(日)
1救護技術の詳細について 講義と実習:中津+リハビリテーター
止血法、縫合法、脱水の症状と輸液法:骨髄内輸液法、皮下注射法、筋肉内注射法、アスペルギルス症の発症予防の重要性について
☆獣医師:上腕骨、橈骨尺骨、その他の骨折の整形外科: ESFピンと骨髄内固定ピンのTie-inによる手術法: アロンアルファによる脛足根骨と大腿骨骨折の固定法
☆動物看護師、一般市民 :体各部の包帯法:副木各種の装着法、採血法の習熟
今までの技術の修得と習熟に努める。
◎第6回講習会 11月24日(日) 鳥類の理学療法について
午前10時〜11時
 理学療法士・野生動物リハビリテーター菊池 恵先生
  温熱療法と関節可動域の測定法,マッサージ法、
午前11時〜12時  中津
無血手術の外科技術(悪性腫瘍時の断脚・断翼法)
局所麻酔法と薬物 ベノキシール、リドカイン、マーカイン
鳥の全身麻酔法:マスク麻酔導入、気管チューブの装管と固定、
イソフルレン吸入麻酔の導入と維持。
麻酔下における開腹手術の基礎技術(切皮法・止血法)の習得
◎第7回講習会 12月22日(日)
採血、血液分析、数値の解釈、
鳥の全身麻酔法:気管チューブの装着、マスク麻酔導入、イソフルレン麻酔とあ
麻酔下における開腹手術の基礎技術の習得。

NPO法人 野鳥の病院
代表理事 中津 賞(なかつ すすむ)
中津動物病院院長 獣医師 獣医学博士
野生動物救護獣医師協会WRV 副会長・理事・大阪支部長
日本野生動物医学会 評議員
〒590-0960 大阪府堺市堺区少林寺町西2-2-15
電話072-232-6472 FAX 072-229-5104
URL: http://www.nakatsuvet.com
e-mail: [email protected]

中津動物病院グループは中津動物病院と夕陽丘動物病院と浅香山動物病院の3つの動物病院とNPO法人 野鳥の病院からなる、総合動物医療施設です。 地域の中核を担う、コンパニオンアニマルの健康維持と野生鳥獣の保護.....

住所

堺区少林寺町西2丁2/15
Sakai-shi, Osaka
590-0960

電話番号

+81722326472

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